後継者候補のyt-oki-blogです。
事業承継を考え始めたけど、何から始めればいいかわからず以下のように困っていませんか?
- 事業承継を成功させたいけどどのように計画を立てればいいかわからない。
- 事業承継を成功させている企業の事例を見てみたいな。
- 事業承継を成功させるために今なにから始めればいいのか。
この記事を見ている方は、企業の経営者で今後事業を後継者に譲り事業承継を成功させたいと思い情報を集めている方だと思います。私は小さな鉄工所の後継者候補ですが、私自身今後うまく事業を引き継ぎ継続+成長させていきたいと思っています。事業承継の成功事例も書いていますので是非最後までご覧ください。
事業承継を成功させたいけどどのように計画を立てればいいかわからない。
事業承継を考える際どのような計画を立てていけばいいのか考えるはずです。誰に引き継いでもらうのか、引継ぐ方法は?など。
結論としては、事業承継計画書を作成し後継者候補と一緒に時間をかけて進めていくことです。”時間をかけて”といううのは、事業承継を成功させるためには現経営者の企業理念や経営方針、社訓などをしっかり後継者に理解してもらい引き継いでもらうためです。この見えない資産の承継が一番時間が必要だと言われています。
事業承継計画書はこちら→(事業承継計画書(PDF))
事業承継計画表(PDF)
事業承継計画書を作成しよう
事業承継計画書は大きく以下の3つの流れで進めていきます。
1.現状の把握
会社の現状(経営状態など)を把握します。会社の資産やキャッシュフロー、先に述べた見えない資産も含まれる【知的資産】そのほか土地の所有は会社なのか個人所有なのか。中小企業の場合、個人で会社の土地を所有していることがあります。このように経営者自身(個人)の資産もしっかり把握しておきましょう。
2.後継者・承継方法の検討
後継者を誰にするのかを決め、どのような方法で承継するのかを検討していきます。跡継ぎを誰にするのかによって承継方法は変わりますが3つの方法に分かれます。
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・息子や娘などの親族 → 【親族内承継】
・従業員 → 【親族外承継】
・外部の人間(M&Aなど)→ 【第三者承継】
3.事象承継計画書の策定
ここから実際に計画書の策定に入っていきます。まず関係者に事業承継の理解をしてもらい、後継者を教育していきます。そして会社の現状把握した際に出た悪いところは引き継ぐ前に改善したり、良い所にはさらに力を入れ磨き上げをしていくことで最も良い状態で後継者に引き継いでもらえるようにしましょう。
この内容は以下のサイトより抜粋したものですが、個人事業主や中小企業経営者の方にとても参考になるので良ければチェックしてみてください。
詳しい内容はこちらから(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/421.pdf)
日本政策金融公庫中小企業事業本部「経営情報No.421」「事業承継計画」策定のポイント
以上で事業承継の流れやどのように計画を立てていくのかは大体わかったと思います。
しかし一番は専門家に相談し進めていく方が安心ですね。
事業承継を成功させた事例を知りたい
老舗企業から学ぶ
・株式会社 虎屋
虎屋は室町時代から続く創業500年以上の老舗和菓子屋です。2020年にコロナ化で若い人間の経営革新が必要と判断し18代目(黒川光春 氏)へと承継を経て、今もなお多くの人に愛されている。
老舗企業に多く共通しているのは”経営理念”がしっかり継承されているところです。会社の商品や作り方・販売方法が変わっても、その企業の経営理念が守られていることで何世紀も愛されてもらえるといううことが分かります。
親族内承継の事例
創業約100年続く米穀店で3代目の祖母が引き継ぎ70年お店を守ってきました。その祖母に変わって孫に引き継いだ事例です。当初は馬車で農家から穀物を運ぶ運送業からスタートし、現在は機械導入などを積極的に行い臭覚から出荷までワンストップで請け負う精米業。
この事例では先代が近くで行われた事業承継セミナーに参加したことで、自分の年齢とお店の将来の事を考えすぐ決心し専門に相談を持ち込んだことでスムーズに事業承継を行うことが出来ました。
https://www.youtube.com/embed/RY6MyOZcfDM
事業承継・引継ぎポータルサイトより引用
親族外承継の事例
(株)伊昭 1959年創業の製缶板金業を営む会社の承継事例です。この企業の初代か2代目への承継ですが、内部昇格を利用した承継方法で従業員承継で事業承継を行っています。
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・従業員承継 2代目 竹内 愛子 氏
・22歳で入社 → 43歳で就任
・株式は承継されず先代の親族に相続される。
・先代の妻に相続された分の株式を愛子氏が自己資金で買い取る。(株式分散による意思決定の困難を防ぐため)
・先代は承継後も出社し相談役に就き経営に関する議論を出来る間柄に。
・先代保有の不動産は一度妻に相続されたのちに協議のうえ法人で買い取る方針を決めた。
・人件費を抑えるため設備投資を行い生産性を高めた。
長年にわたり働いて来たことから会社への愛着も湧き、また何でも業務をこなす愛子氏へのほかの社員からの信頼も厚かったであろうと思えます。そのかいあってか、一時は離職し後継者は社長の息子に渡されたが経営状況が傾いたため社長を引き継いでくれと申し込まれた。愛子氏の旦那からの承諾もうけて、事業承継への流れとなりました。
第三者承継の事例
有限会社 上市魚市場
3代続く家族経営の仕出し弁当店。3代目(中谷義輝氏)の妻が体調を崩し経営が傾いていったため、商工会に廃業の相談に行ったところM&Aを知り今回の事業承継に至った。
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・家族経営で一人でも欠けると人で不足に。
・妻が体調を崩したため廃業を考える。
・商工会からM&Aを持ち掛けられ同意。
・株式会社 ミライトリンクと合意し株式取得による事業承継を果たす。
・3代目(中谷義輝氏)は新たに正社員として時間の融通などを見てもらい継続して働いている。
今回、譲受先となった株式会社ミライトリンクは寿司・割烹 甚八を作っている会社で、社会に貢献したいという思いが双方で合致し買収を決めました。上市魚市場のある奈良県吉野町は観光でも有名な街で、新たに寿司・割烹甚八 吉野店として再出発しています。
事業承継を成功させるために今なにから始めればいいのか。
ではこれから事業承継改革を立て進めていこうと決めたところで実際に何から始めればいいのか。
それは決断し覚悟を決めることです。そこから前述した現状把握や後継者や承継方法の検討に移ってください。最後までこの記事をみて「結局最後は気持ちかよ」って思うかもしれませんが、ここが一番重要で一番最初にすべきことです。
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